2008年6月4日(水)
今から数年前、某地方情報誌の外注スタッフのライターとしてお仕事をさせていただいたことがあります。それは雑誌編集部のほうから指定をされたお店への取材とその記事執筆でした。
お話を伺っていると、取材先のお店の経営者さんが、「(取材のとき)あの雑誌のときはこうだった」と、たまにお話をしてくださることもあります。他の情報誌では、ライターさんが取材先で写真撮影をされることもあったようです。それは雑誌ごとの方針がちがいますし予算の関係もあると思いますので、そういうものかとお話を伺っておりました。
ただ、自分が関わった雑誌の取材時はプロのカメラマンさんが写真撮影をしており、同行させていただくことも多かったのです。そして、写真撮影時、「本格的だね」などとおっしゃる経営者さんもいらっしゃいました。その本格的な写真撮影現場を目の当りにした経営者さんは、機嫌も愛想も良くなっていろいろとお話をしてくださったので、やりやすい部分もあったと思います。それに自分も写真は好きだから撮影時はわくわくして見ることができましたし。
調整がつかず、カメラマンさん不在で自分単独で取材にお伺いさせてただくと、経営者さんはやや機嫌が悪いというか、本当に雑誌の取材か?となんとなく信頼されていいないというか怪しまれているときもあるため、カメラマンさん同行だとある意味で取材はスムーズに進みます。そのちがいがおもしろいくらいでした。そしてカメラマンさんの威力を痛感した次第であります。
そんなある日の編集部の方との打ち合せのときのこと。どういう経緯かは忘れましたが、「読者は文章はあまり読まない。まず写真。写真が大事。写真を見てからやっと文章を読むんです。」と、編集部の方は、文章を制作する自分に向かっておっしゃったではありませんか。
その雑誌の編集部にとって、雑誌の中に占める写真が如何に大事なのか、ということの表れかもしれません。それを聞いた文章を制作する側の自分としては、自分の制作した文章を否定されたような気がしたものです。
正直、悔しかった。だけど、その情報誌の場合、自分もまず写真を見てます。その写真を見た後、そこに書かれている文章を読むことが多いので納得せざる負えなかったのでありました。
それに写真に関しては、他の雑誌のように素人さんの写真撮影ではありません。代替えがいくらでもいそうなライターとちがい、カメラマンさんはそれなりに実績がおありの相応の方に依頼をしており、写真に関しては適当ではありませんでした。そのことは評価すべきことと自分は今も思います。
あれから時が流れ、今はWeb制作をメインの仕事にしている自分。ウェブページに掲載する写真をお客様が撮影をされる場合が多いのですが、本当は相応のカメラマンさんに依頼をしていただきたいと思っております。ただ予算的に厳しいことが多い。
なので自分が写真を撮るのですが、それを見たお客様の反応は「自分たちで撮ります」となってしまう。これは自分的に受けるダメージは大きいのですが、写真は自分達で撮りたいというお客様のご要望を取り入れることも大事だと思います。しかし、写真の取り方に関してはお客様も素人さん。いい写真とは言い難い。フォトショップで補正をしても限界がありますから、いい写真を使いたいと強く思う瞬間であります。
また、Webページの中で写真は一部品に過ぎません。いい写真を使うことに越したことはありません。だけど、写真が良いだけで、良い結果は望めないのではないでしょうか。それ以外にも大事なことはたくさんあると思います。それは雑誌だって同じことですけれども。
これがあれば上手くいく!と決め手となるようなものが見つかったらいいなーと思う今日この頃でございます。
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