2019年02月03日(日)
自分がデザイン専門学校に通っていたとき、学費と生活費のために新聞奨学生をしていました。そのとき配属された新聞販売店の所長さんに「嘘をついている」と疑われたことがあります。
しかし、お馬鹿な自分。所長さんに自分が疑われているということに気づくまで、半年ほどの時間がかかっていたではありませんか。頭の中は見事なお花畑、なんて能天気。おめでたくできている我が脳内。
日々の業務の中で、「なんでそんなことを言われなければいけないのだろう?」と思うことはありました。だけど、その理由が自分にはわからなかったのです。
そして、自分が疑われていたことに気ついた時、「なんだ、そういうことか」と思ったけれど、特に何もしませんでした。だって自分は嘘は言っていませんでしたし、自分は何も悪くない。疑われていることに対して、何をすればいいのかわからなかった。
それに新聞配達の仕事とデザイン専門学校の学業の両立は大変でしたから、毎日の仕事をこなして、学校に行って生きるだけで精一杯。余計なことを考えている時間もなかったのです。
しかし、一年くらい経過をしたころ、所長さんの自分に対する態度が少しずつ変わってきたかもしれません。それまで冷たい態度で疑いの目で見ていた自分に対して、冷たさが消えて普通の態度で接していただけるようになってました。
自分がその販売店の中で一番早く集金を終わらせ、一番まともに集金をしていたのです。
その当時の販売店にいた他の新聞奨学生は90%ほどの集金しかできていなかったのに対し、自分は98〜100%の集金をしてました。それがよかったのでしょうか、真面目に集金に励んで信頼を得られたのかもしれません。
信じてもらえないことを悔しいと思うこともありました。でも、自分の潔白を証明できるものが何もありませんでしたから、疑われることは仕方がないと諦めていたところもあります。それに信じる信じないは、その人の自由。それは自分にはどうすることもできません。
あの時の自分は何もできなかったけれど、それでよかったと思います。だって自分は本当に嘘は言ってません。自分は悪くない。
だからそのことに関して自分を蔑んだり卑屈になることもなかったのです。そこは無視というか反応はしませんでした。というか、やましいことのない自分が、どのような反応をすればいいのか全くわからなくて、ただいつも通りにする以外にできなかったのです。
何より馬鹿なことが一番幸いしたのかもしれません。馬鹿だから気づかなくて、馬鹿だから何もできなかった。しかし、時と場合によって馬鹿は最強になる。
人と関わるとき、「馬鹿にするな。」と、たまに言ってしまうことがあるかもしれませんが、自分を蔑んだり否定して言っているわけではないと思います。むしろ肯定をしているのではいでしょうか。それは前向きで頼もしいことだと自分は思わずにいられません。
バカだから損をすることはあります。だけど、馬鹿だから乗り越えられたところもたくさんあります。だから自分は馬鹿にされても気にしません。「そうか」と受け入れるだけです。馬鹿でもできることをして、馬鹿だからこそ楽しめると思うのでした。
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