狙いを定めて時を待つカメラを持つ人
2017年05月08日(月)更新
この日は青空が広がっていました。しかし、桜は下向きで影になっているぶん、少し暗い桜になっています。見上げるのではなく、同じ目線で撮れるくらいの背の高さがあればと思わずにいられません。
四月に公園で桜の写真を撮っていたとき、自分以外にも一眼レフカメラを持った人がいました。気になったところで足を止め、狙いを定めてカメラのファインダーを覗く姿がちらほら。皆さん、真剣です。
そして、一眼レフカメラを持ったまま何もせずに、じーーーっと立っている人がおりました。
そのときの自分は、「あの人はどうしてカメラを持ったまま、ぼーーーっとしているのだろう?」と思いましたっけ。
しかし、そのように思った自分がまちがえておりました。というより、自分は何もわかっていなかったのであります。
天候に左右される屋外で、例えば桜などのお花を写真を撮るときに風が吹いてくると、お花が揺れて上手く撮れません。
あるいは、良く晴れた明るい青空の下で写真をとっているときに、雲が出て空が陰ってくると明るさが変わってしまいます。
風で揺れたお花の写真もいいし、曇り空の下の写真もいいのです。それぞれに良さがありますから。
但し、そのとき撮りたいと思っていたお花は、風で揺れていないお花。だから、風が止むまでの間はしばらく待つ。
曇り空ではなく、晴天のまぶしい光の下の写真が撮りたいときに曇ってきたら、明るい日差しになるまで待つ。
ぼーーーっとしているわけではなく、何かのタイミングを待っているのです。そして、待つ間には他にいろいろなことを考えているかもしれません。世間の皆様はちゃんと考え、しっかりと狙いを定めて写真を撮っていらっしゃるようです。
ぼーーーっとしているのは自分だけ。何も考えていないのは自分だけ。と、いうことに、やっと気が付いた自分なのでありました。なんてお馬鹿なのでしょうか。自分は考えることが苦手だから、気付くことが遅いのは仕方がないことでありますが。
写真の撮影は体力が必要ですが、待つことや考えることも欠かせないと実感しつつある今日この頃です。