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人物女性ヌードデッサン 東京のデザイン専門学校の授業で初めて描いた人物デッサンの体験とモデル

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人物女性ヌードデッサン

2007年3月7日(水)

ある人の日記でヌードデッサンについての話題があったのです。そして自分も昔のことを思い出し書いてみたくなりました。

自分が人生初の女性ヌードデッサンを経験したのは今からはもう遠いあの日のこと。東京のデザイン専門学校に通っていたときの授業にヌードデッサンがあったのです。それは一度だけではなく二度。その時期は教室の雰囲気がいつもとちがっておりました。

学校の教室のドアにガラスの窓がついており、そこからは教室の外側から教室内が見えるようになっておりました。しかし、ヌードデッサンの授業のときだけはドアの内側から黒い紙がしっかりと貼られ、教室の外側からは教室内は見えません。なんとなく怪しい雰囲気を醸し出していたのではないでしょうか。

さて。ヌードデッサンの当日。高さ50〜60cmくらい、100cm四方の台が教室の中央に置かれています。その台を四方八方に囲むようにして学生たちはそれぞれ自由に場所を選びました。そしてイーゼルを立ててそこに画用紙を置いて椅子に座り、カッターで鉛筆を削ったりおしゃべりをしたりして授業がはじまるのを待ちます。

先生がやってきました。そしてヌードデッサンのモデルさんもバスローブみたいなものを着用してやってまいりました。先生が何やら授業の説明をしていらっしゃったようですが、ほとんど覚えておりません。

先生の説明が終わり、予め準備してあった教室の中央に置いてある台の上に、バスローブみたいなものを着たままモデルさんがポーズをとって立ちます。

「このポーズで描いてもらうから、描きたい角度を選んで移動しなさい。」と先生。自分はモデルさんの正面左向きから見たところを選び、その場所へ移動しました。どういうわけか男子学生さんたちの多くはモデルさんの正面側ではなく、背面からのほうが多かったのです。なのでモデルさんの正面に人が少なくて余裕を持って場所を取ることができました。逆に背面のほうは少し窮屈そうでしたけれど。

そう、静物デッサンのときは(今回は人物ですが)、どの角度から絵を描くのか、その場所も重要なのであります。

さて、それぞれ場所も決まり、先生が「よし。はじめるぞ。」とおっしゃいました。そのときです。モデルさんが着ていたバスローブのようなものを「バッッッ!」と何のためらいも恥じらいもなく、勢いよく、お脱ぎになったではありませんか。

「おおおおおおっ!」

その潔く鮮やかな脱ぎっぷりお見事です。「さあ、私を見なさいっ!」というまるでスターのようなモデルさん。ほんとに脱ぎました。素っ裸です。しかも生です。フルヌード!あんなところもこんなところにもモザイクは一切入っておりません。

モデルさんは、ただただ堂々としていらっしゃいました。その堂々たるお姿に自分は感動してしまったのであります。

学生達はその光景にドキマギ、しばらく動揺しておりました。これが現実なのか疑ってしまいました。しかし、そこで先生が鼻息荒く「さあっ!描けっっっ!」と気合の入った一言。その一言で学生達は「ハッ!」と我に返り、黙々と描きはじめたのであります。

それから真剣に描きはじめてしばらくしてから「ピピピピピピピッ!」と目覚まし時計のような音が聞こえました。モデルさんがバスローブのようなものを着て椅子に座り読書をはじめました。しばし休憩となります。

モデルさんが同じポーズを取り続けることのできる時間はだいたい20分くらいなのだとか。モデルさんは5分ほどの休憩を入れて体を休ませ、また同じポーズで20分立ち続ける、ということを繰り返すのです。

その休憩時間が結構気まずくかったのを覚えております。モデルさんに話し掛けるわけにもいきませんし、モデルさんのことについてどうのこうの話そうものならモデルさんに聞こえてしまいます。おまけに先生が見張っていらっしゃいましたので話すことは限られてしまいます。

仕方がないので、ひたすらカッターでの鉛筆削りに精を出しておりました。自分の手でカッターを使って鉛筆を削ってきれいに削れるとうれしいのです。きれいに削れると上手く描けそうな気持ちになりますから。

余談ですが、自分はデザイン専門学校時代にカッターで鉛筆を削るようになってから、鉛筆削り機を使うことがありません。その鉛筆を普通の方が見たら「何?これは?」と思われてしまうかもしれません。だけど、絵を描くときはとてもしっくりします。

休憩が終わり、再びモデルさんがポーズを取りました。休憩前と多少のちがいはあるものの、ほぼ同じポーズでした。同じポーズを何分も保つことは簡単ではないと自分は思います。だけど、モデルさんはできてしまうのです。それがすごいと自分は思いました。

人物デッサンの場合は休憩があるため描く時間が限定されてしまいます。しかも自分のリズムで描けない。だから難しいというか大変だとそのとき自分は思いました。でも、とてもお勉強になりましたけど。

人物のヌードデッサンをする機会に、あまり恵まれないと思います。モデルさんにお金がかかりますし、だからといってモデルさんが何でも良いというものではありません。きちんとしたモデルさんでなければ、同じ姿勢を保てなくてその都度ポーズが違っていたりして描くほうが混乱するだけだと思います。それに絵を描くには相応の場所と道具も必要なのではないでしょうか。

でも、自分はデザイン専門学校に通ったおかげでヌードデッサンを描く機会に恵まれました。デザイン系の専門学校でもデッサンがない学校もあるみたいです。それにコンピューターが普及した近年ではデッサンはどのように捉えられているのか自分にはわかりません。

ヌードデッサンは衝撃的な授業でした。おもしろかったー。

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