まるち話「道に迷う道を訊ねる一期一会」デザイン、写真、イメージ製作まるちimage

見知らぬ人に道を訊ねたことは何度もあったけれど再会はないのだろう

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道に迷う道を訊ねる一期一会

2009年10月21日(水)

ある日の夕方、暗くなった頃、ぼーーーっとしながら近所を歩いておりました。そうしましたら、見知らぬご婦人が「あの、この辺に○○○ってありませんか?」と、自分に話し掛けてきたではありませんか。

一瞬、「えっ?」と思ったのですが、その次の瞬間には「あのお店ならこちらです」と、そのままそのお店のほうに向かって、自分はずんずんと歩いてしまいました。

口で説明をできたかもしれません。が、目的のお店がすぐ近くなので、口下手な自分が言葉で説明をするよりも、そのまま歩いて案内をしたほうが確実で早いと思いました。それに自分の場合は声の反応がやたらと遅く、声より先に体が動いてしまうのであります。頭でわかってても声の反応がとにかく遅いのでした。

仮に自分がひったくりに遭ったとしましょう。たぶん自分は声は出せないと思います。無言のまま、ひったくりの人を追い掛けて捕まえようとするかもしれません。声を出す余裕がないというか。何かあったときに「きゃーーーっ!」などと声が普通に出る人がいらっしゃいますが、自分にとってあれは不思議でなりません。なぜ反射的に声が出せるのでしょう。声が素直に出てうらやましいと思います。自分は反射的に声が出ることのほうが少ないですから。むしろ声を抑えてしまう。ちなみに自分はひったくりに遭ったことは今のところありません。

そのご婦人が探していた○○○というお店の近くまで案内をして、「ここを真直ぐ行ったところにお店がありますから」と言って自分は立ち去り、ご婦人は探していたお店のほうへ歩いてゆきました。

お店は狭い通りの目立たない場所にありましたが、自分は過去に雑誌記事の取材で一度お伺いさせていただいたことがあります。近所だからそのお店の前を通り過ぎることもあり、自分はたまたま知っておりました。だけど、雑誌記事の仕事をしていなかったら知らなかったお店。あの時の仕事が思わぬところで役に立ちました。そしてすぐに思い出せたので、頭の記憶の部分はまだ衰えていないと安堵した次第です。

余談ですが、その雑誌のお仕事をするにあたり、自分は一体どれくらいの人に道を訊ねたことでしょう。

コンビニの店員さんなら知っているかもしれないと思い、コンビニで100円未満のストロー付きの紙パックのジュース一個だけ買って、会計のとき店員さんに「○○○のお店はどこですか?」などと何度訊ねたことか。時間に余裕がないときは、何も買わずにただ訊ねただけのときもありました。

あるいはその辺を歩いているおじさまに訊ねてみたり、普通の商店にズカズカ入って道を訊ねたこともありましたっけ。

携帯電話を持っていないので、連絡をすることがお手軽ではありませんでした。道がわからないときは公衆電話を探すこともありましたっけ。公衆電話はコンビニにあることが多いのでコンビニを探すのですが、田舎のほうではそのコンビニのない町もありました。

コンビニが見つからない場合は最寄りの駅を探します。ほとんどの駅に公衆電話はあるのではないでしょうか。あるいは大きめなスーパーなどに設置してあるだろう公衆電話。目的地までの道を探すその前に、公衆電話を探すという事態に陥り、目的地までの到着に一体どれくらいの無駄な手間がかかったことか。

そこそこ人が集まるような場所や、大きな通りに面しているお店は見つけやすいのですが、たまにどうしてこんなところにあるのだ?と思うようなお店もあります。町から離れたところや住宅街のようなところにポツンとあるお店や、目立たない小さな通りにお店があったり、地図を見ても目印となるようなものが周辺になかったり、ほんとにたくさん迷いました。

目的の場所が見つからないとき、心細くなりませんか?

自分は心細くなってきます。そのようなとき、助けてくれた一期一会の人がいたことを思い出してしまいました。あのときはお世話になりました。しかし、皆さんの顔を自分はすっかり忘れてしまっておりますけれども。

さて。あのご婦人から見て、無愛想な自分は恐かったかもしれません。自分の機嫌が悪かったわけではありませんし、怒っていたわけでもないのですが、愛想が悪くて大変失礼いたしました。

見附イングリッシュガーデン2018年五月

イングリッシュガーデンの(たぶん)さつき。

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