まるち話+2003年3月4日(月)
あれは、今年もあとわずかという2001年12月28日金曜日の出来事でした。
「妹よ。年賀はがきに写真のプリントをお願いね。」と姉に頼まれ、数十枚の年賀はがきをガ〜ッとインクジェットプリンタでプリントアウトしていたときのこと。残りあと二十枚というところで、プリンタのインク残量があと少し、と示すパネルが点滅しているではありませんか。
他にもプリントするものがあるんだよ〜、買わなくちゃっ!ということで、渋る同居人に無理矢理運転をさせ、雪が降る暗い夜道、「ヤ○ダ電機」まで車を飛ばしました。午後8時の閉店時間が迫っていたからなのか、お客さんも店員さんも少なめ。シアンのインクカートリッジを目指して店内をずんずん歩きます。
ついでだから、シアンの他にインク残量の少ないブラックとマゼンダのインクカートリッジも買おうと思ったのだけれど、残念ながらブラックの在庫はなし。ラ○ックスだったら店頭にインクカートリッジの在庫が全色いつも置いてあるのにな〜、などとぶつぶつ言いながらシアンとマゼンダのインクカートリッジを手に取りました
それから、Macを使っていてイザというときの「トラブル・ウイルス対策はこれ1本!ノートン・システムワークス」を見つけます。なければ困るのでソフトを手に取り、次に必要なものを目指そうと思いました。
が、会計前の商品も持ったまま広い店内をウロウロ歩き回って店員さんに怪しいと思われるのはイヤだし、レジも近かったので、とりあえず会計を済ませます。合計2万3千円ちょっとでした。
しかし、この几帳面で小心な性格が、後でものすごく後悔することになるとは誰が予想できたでしょう。。。
会計を済ませて必要なものは手に入れた。それから数日前から壊れてしまった事務所の流し台の電機の部品を探すけれど、ちょうど合うものがない。「応急処置としてビニールテープでなんとかするか。」という同居人。処置の方法が全くわからない自分としては、ほおおお〜、器用だね〜、すごいね〜、と感心しながら70円の黒いビニールテープを手に持ってレジの方へ歩きました。
レジではお客さんと店員さんが何かお話をしていました。話し終わってお客さんがその場を立ち去ってから、店員さんは電話で何か確認をしているようです。電話が終わったと思ったら、今度は店員さんがレジから離れてどこかに行ってしまいました。隣にいた店員さんはあいにく接客中。
「はて。いつまで待てばいいのだろう?」と思いながらしばらくすると、向こうからメガネをかけた男性の店員さんが走って来ました。その店員さんに黒いビニールテープを手渡し、「ピッ〜」とバーコードを読み取ります。
「73円になります。」という店員さんの声。
財布を覗くとちょうど73円がありました。トレーの中に73円を入れ、レシートを受け取り、ビニールテープを持って立ち去ろうと数歩歩いたそのとき、背後から「お客さま〜」と先ほどの店員さんが呼んでいます。
「なんだ〜?なにか悪いことでもしたかな???」とレジの方へ戻ると、「お客さま、ただいまのレシートに『当たり』が出ましたので、先ほどの商品の代金はお返しいたします。」と言うのです。
へっ?
当たり?
「ここにお名前とお電話番号をお願いします」というので、言われるまま差し出されたボールペンで名前と電話番号を記入します。その間に店員さんは一度レジの中に入れてしまった現金を取り出し、そして73円を受け取りました。
おおおっ!
神よっ!
当たるなら、なぜさっきの2万3千円ちょっとのときに当たってくれなかったのだ〜〜〜〜〜〜〜っ!
73円がタダになっても、うれしくねえぞ〜〜〜っ!
がっっっくり。。。
ひゅうううううっ。。。
なんか店員さんが笑っているような気がする。。。
足取り重く同居人のいるほうへとぼとぼ。。。
同居人に話すと、ケラケラ笑いはじめました。「だったら全部まとめていっしょに買えば良かったのに」
んなこといったって〜、 あああっ、空しいっっっ。
「レシートに当たりが出たら、その場で無料(タダ)」とまるで追い討ちをかけるように店内のアナウンスが聞こえてきます。
笑いのおさまっていた同居人が、また笑いはじめました。
「すんげえ、笑い話だな、これは。まあ、当たるなんて滅多にないことなんだから。
でも、まあ、73円なら当たらない方がよかったかもな。」
なんだとお〜っ?
当たるなんてすごいことなんだぞ〜っ!
なんでそういう意地悪なことを言うんだっ!
ううううう〜〜〜〜〜っっっ。。。
年も明け、一ヶ月以上経った2月の上旬、何気なくテレビを見ていたら、「レシートに当たりが出たら、その場で無料(タダ)」とヤ○ダ電機のCMが流れているではありませんかっ!
くそ〜っ!当分ヤ○ダ電機には行かね〜ぞっ!と、密かに誓っておりました。